角館總鎭守神明社

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神社参拝の仕方


鳥居のくぐり方

 鳥居の下をくぐる時には、参道中央は神様が通る道であるという観念から、鳥居の中央を避けていったん立ち止まった上で小さく一礼をします。鳥居や神門などは、その一つ一つが神の領域への境を示すものですから、私達の日常生活でも他人の家に入るときにお辞儀などの会釈をするのと同様に考えます。即ち、鳥居などを通る際には、入らせて頂くという謙譲の気持ちを表して会釈し、気持ちを引き締めてから境内に入ります。 




参道の歩き方

 鳥居をくぐり抜けると、そこはもう神社の神域ということになります。 社殿へと続く道は一般の道路と違って「参道」と呼ばれます。  
文字どおり参道とは「お参りする道」で、神様の鎮まる所と人とを結びつける大切な道です。 たとえ、わずかな距離にすぎない参道であったとしても、神様の鎮まる所へ一歩一歩近づくわけてすから、喫煙、飲食などは遠慮するべきです。帽子をかぶっている場合は脱帽しましょう。敬虔(けいけん)な気持ちで進むようにいたしましょう。
 
 なお、参道の中央は「正中(せいちゅう)」といわれ、神様の通り道とされているので、そこをなるべく歩かないようにするのが、神様に対する礼儀といえるでしょう。
 
 また、神社を出る時も鳥居をくぐったところで社殿の方へ振り返ってから一礼するのが慣わしです。
 神様の元へ続く清らかな参道。私達は、そこを歩きながら、気持ちを整えて神様にお参りするわけです。


手水を取る作法

 神社にお参りする前には、手水舎(てみずしゃ)で、手と口を清めます。このことを「手水を取る」といいます。  
日々の生活の中で、知らず知らずの内に犯した罪や身に付いた穢れを祓い清め心身ともに清々しい状態でお参りするために行ないます。

1. 右手で柄杓(ひしゃく)を持ち、水を汲み、左手に水を注いで清めます。
2. 次に柄杓を左手に持ち替え、同様に右手を清めます。
3. 再び柄杓を右手に持ち替え、左の手のひらに水を取り、口をすすぎます。
  ※柄杓に直接口はつけないようにしましょう。
4. 口をすすぎ終えたら、もう一度左手に水を注いで清めます。
5. 最後に水の入った柄杓を立て、柄に水を流してから伏せて置きます。




参拝の作法


拝礼の際の神前の立ち方

 なるべく神前の中央には立たないようにし、小さく一礼します。


お賽銭の納め方

 お賽銭は、元来神前に供える米や野菜等の神饌品、「供え物」の形を変えたものです。従ってお供え物を納めるという気持ちを金銭に替えて賽銭箱に入れることなりますので、投げ入れるのではなく、そっと納めるようにします。半紙や奉書紙に包んで納める方法もよいでしょう。


鈴を鳴らす事の意味

 鈴は古くから邪気を祓う神具であり、鈴を鳴らしてお参りする方自身の心を祓い清めるとともに、神様にその清々しい音色を奉納して神様をお招きするという意味があります。


拝礼の作法「二拝二拍手一拝」

 神様に拝礼するときの作法は、

1. まず、神前に進み姿勢を正します。
2. 二回深くお辞儀(拝)をします。[二拝]
 ※人にお辞儀をするよりも深く、背中が水平になるくらい深くお辞儀をします。
3. 次に両手を胸の高さで合わせ、右手を少し手前に引き、肩幅程度に両手を開いて二回拍手をします。[二拍手]
4. そのあとに両手をきちんと合わせながら心をこめて祈ります。
5. 両手をおろし、最後にもう一度深くお辞儀(拝)をします。[一拝]

 昔から日本では、神様や尊い人には、二度お辞儀をすることを二回行う、「両段再拝」という作法や拍手をして拝んでいました。そして明治になり、神社でのお祈りの作法がまとめられ、今の形が一般的になりました。なお、伊勢の神宮の神職が行う八度拝や出雲大社の四拍手のように、神社によってはお辞儀や拍手が多い作法を行っているところもあります。




玉串拝礼の作法


玉串(たまぐし)の捧げ方

 神社で正式参拝や一般参拝をお願いした場合、一般的に玉串に祈りをこめ、これを捧げて神様に拝礼します。玉串は榊などの小枝を使い、これに紙垂や木綿をつけたものです。捧げ方は、

1.神職から手渡された玉串を右手で根元を上から持ち、 左手で玉串の中程を下から支えて、やや左側の葉先の方を高くして胸の高さ に両肘を張って持ちます。
2.そのまま玉串案(神前に置かれた玉串を捧げる机)の前まで進み、姿勢を正して一礼します。
3.玉串の葉先を時計回りに九十度回し、左手を下げ、右手にかさね、玉串に祈念を込めます。
4.右手を離し、左手で時計回りに回しながら、右手で玉串の軸の中程を下から持ち、根元を神前に向け、右手に左手を添えてやや進み出て、案の上に置きます。
5.やや下がり、姿勢を正して、二拝二拍手一拝の作法でお参りします。

玉串(たまぐし)の意味

 玉串は一般的には榊に紙垂をつけたものです。榊のない地方や、神社によっては榊以外のご神木となる木の小枝が使われます。玉串は神籬と同じく神様を迎える依代であり、また、祈りをこめるものなので、神と人とを結ぶ大切なお供物といえます。